2020.04.03|その他
私が県庁職員から農家になった理由②
前回に引き続き、私が公務員から農家への転職を選んだ2つ目の理由を書きます。
私は農家の長男です。
でも、若い頃は農業に魅力を感じなかったし、自分の人生に農業という選択肢はありませんでした。
それでも、いつでも帰れるよう実家からそう遠くない場所で、また、地域に貢献できる仕事がしたいと思って熊本県庁に入庁しました。
しかし、公務員として働きながら心の中でずっと、
「本当にこのままで良いのだろうか」
「自分が農家を継がなければ、少なくとも農業の火が1つ消えてしまう」
という思いがくすぶり続けていました。
熊本県庁には4,000名以上の職員が在籍しています。
基本的に皆さんマジメで本当に優秀な方が多いです(少なくとも私の周りはそうでした)。
人員削減で1人当たりの仕事量が増えても、給与がカットされても、世間の公務員批判にさらされても、それぞれが与えられた仕事を黙々とこなす・・・そんな人たちばかりでした。
そんな優秀な人たちの中で働いていると、1つの感情が生まれてきます。
「自分だけが県庁職員でないとできない仕事って何だろう」
「他の人にできる仕事であれば、必ずしも自分じゃなくても良いのではないか」
農業という産業のために公務員として力を尽くしたいと考えながら、一方で、農家を終わらせる当事者でもあるという後ろめたさを抱えていた自分にとって、日に日に大きくなってくる気持ちでした。
そんな時に、農政関係の部署で勤務していた時に感じた「農業という産業の持つ可能性」「やり方しだいで花を開かせることができる面白さ」。
家族を連れて農業に転職しようと決意した瞬間でした。
県庁職員から農家になった理由②は、
自分でなくても県庁の仕事をやれる人はたくさんいるから。
もう1つの転職理由はまた後日。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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