2022.02.05|農家の日常
命を無駄にしないように
こんにちは。
熊本の最高のトマト農家、梶原耕藝です。
こちらを見つめてくる、つぶらな眼。
自分の運命にあらがうように、箱の中で暴れる小さな体。
毎年イノシシに荒らされる田んぼの横に、箱ワナを仕掛けてたんですが、オス1匹、メス1匹の子イノシシがかかっていました。
農家にとってイノシシは、田畑を荒らしまくる憎い相手とはいえ、動物ですから感情が湧きます。
ましてや、かかっているのは子イノシシ。
小さな眼でおびえたようにこちらを見てくると、これから彼らを待ち受ける運命が脳裏をよこぎって、心が痛みます。
子どもだからといって、野に放つわけにもいかない。
大きく成長したら、田畑を荒らす存在になるかもしれないのです。
自分は狩猟免許を持っていないので、ワナを設置したり止めを刺すのは父の仕事。
止め刺しの現場は、何度見ても慣れません。
せめて奪った命を無駄にしないようにと、この後イノシシを解体してイノシシ汁にしていただきました。
子どもたちには、イノシシ肉はおいしいと評判です☺
梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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