梶原耕藝

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2023.04.12|農家の日常

農家に必要な知識:ロープワーク①

熊本の夏秋トマト農家、梶原耕藝です。

農業を始めるとき最初に覚えるべきは、作物の育て方ではなくてロープの結び方だった!

そう思わされることが何度もありました。

ロープの結び方というのは本当に奥が深くて、多種多様な結び方が存在します。

たとえば、支柱を固定するシーン。

まず、トマトを高く育てていくためには、支柱を立てることが必要。

(ワイヤーで吊り下げる場合は別だけど。)

そして、安定性を増すために、支柱どうしをワイヤーやロープなどで結ぶ必要がありますが、単に結ぶといっても、その結び方ひとつで安定性に大きな差が生まれます。

支柱をロープで固定する際に使っているのが

「巻き結び」

と呼ばれている巻き方。

ロープを8の字にねじってクロスさせ、両端を持って絞るようにして結んでいきます。

両端をギュッと引っ張れば、基本的に緩んだりほどけたりすることはありません。

自分が日頃一番使っている結び方かも。

この結び方は、農業をはじめた時に父から教えてもらいました。

父は若い頃、飼っていた牛をつなぐ際に、この結び方を使っていたそう。

自分は最初なかなか覚えられなくて、微妙に間違ってて簡単にほどけてしまったりしたけど、やっているうちに体が覚えました。

結び目の強度だけでなく、ほどけやすさも大事なので、どのロープワークが適しているのかは、知識と経験で使い分けていきます。

結び目をジッと見つめて、なぜこの結び方はほどけないのか、なぜきつく締めても簡単に緩められるのかを調べると、「よく考えてあるなー」と昔の人の知恵に感心します。

昔の農家にとって、ロープの結び方を覚えるのは基本中の基本だったのでしょう。

自分も、ロープを1本でドヤれるくらい結び方を覚えて初めて、プロ農家になったと言えるのかも!?

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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