梶原耕藝

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2021.03.31|農家の日常

農家の妻も農業やんないとダメ?

私の妻は一緒に農業をしていますが、今年3月まで地元の小学校の教師をしました。

ある学年が11月から担任不在になってしまい、代替教員を探しているけど見つからないと、PTA会長である私に学校から連絡がありました。

「誰か先生ができる人は周りにいないかなー」

と考えてたところ、独身時代まで教師をやってた妻の顔を思い出し、

「あ、うちの嫁だったらできますよ(‘ω’)」

そう何げなく答えたところ、とんとん拍子に話が進んでしまい(;^ω^)

ただ、これまで農業者として国の給付金を受給しながら仕事をしていた身なので、役場に相談したところ、期間限定の条件付きで小学校の教諭補助として勤務することに。

私としても戦力ダウンにはなるんですが、冬は農閑期で夏ほどは忙しくないし、妻も久しぶりに先生になれると乗り気だし、何より学校の先生方が喜んでおられるし・・・

すんなりと学校に送り出してあげました。

先日の退任式で妻も退任という形になり、本来の農業に戻ります。

学校の先生方からは感謝状もいただき、子どもたちともたくさん触れ合い、大好きな音楽を教えることもできて、教師として働けたことに充実感を得ているようです。

農家に嫁いだ女性は、夫と二人三脚で農業をやるのが当然だという向きもあります。

昔ほどではないでしょうが、今でもまだそんな空気は残っている。

だからこそ、妻は教師に復帰する前、農家である家族に対して非協力的だと思われるのではないかと悩んでいました。

農家の妻も農家じゃないとダメなのか?

私はそう思いません。

農家が農業収入だけに特化すると、天候不順や市場価格暴落など想定外の状況が起きた場合、収入を大きく減らすリスクを抱えることになる。

だから、農業以外の現金収入を確保しておくのは、リスクヘッジすることにもつながります。

家族と一緒に休みなく畑に行き、家事もこなすことができる農家の嫁は、スーパーウーマンだと思います。

でも、スーパーウーマンであることを「農家の嫁だからできて当たり前」だと思ってる人が、まだまだたくさん居はしないか。

「農家なんだから〇〇〇して当たり前」

「農家の嫁は×××するのが当たり前」

そんな凝り固まったイメージや先入観は、少しずつ変えていかなければならないと思っています。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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