2021.05.22|農家の日常
トマトとゆかいな病害虫たち①
野菜を育てていると、いろんな病気や虫害に出くわして悩まされることがあります。
育てている野菜に、白いスジが走っているのを見たことがありませんか?
私のトマトほ場でもたまに見かけることがあります。
特に春から夏にかけて。
今シーズンも育苗中からさっそく発見しました。
葉の中を縦横無尽に走る白いスジの正体は、「ハモグリバエ」という小さなハエの幼虫です。
ウジの姿をしていて、葉の中に潜って食べながら動き回ります。
食べられた跡が白く変色して、まるで葉に絵を描いたようにみえることから、通称「エカキムシ」とも呼ばれます。
たしかにグルグルと渦を巻いたり、途中で途切れたりと好き勝手に白いスジを残してるので、まるで絵を描いたようです。
でも、そのまま放置していると、幼虫が羽化してさらに個体数を増やして、真っ白い葉がどんどん増えていくのでバカにできません。
成虫は葉に卵を産みつけるんですが、小さなハエなのでなかなか見つけることが難しいです。
一方、幼虫は見つけようと思えば見つけられるので、見つけしだい捕殺していくことが大事です。
とにかく、初期発生からそれ以上増えないような対策を取ることが、ハモグリバエを増やさないコツです。
対策としては、雑草が発生源になったりするのでほ場周辺の雑草を刈ったり、捕虫用の粘着シートを置いたりして、個体数を可能な限り増えないようにすることなどがあります。
トマト圃場では、毎年さまざまな病気や害虫を見かけます。
予防に努めるのが一番ですが、早期発見・早期対処ができるかどうかが、その年の収量に大きな影響を与えます。
というわけで、今年のトップバッターはハモグリバエでした。
梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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