2024.05.10|本の紹介
書評『撤退と再興の農村戦略』
農村は消滅するのか、そしてそれは問題なのか。
現実を直視して、長いスパンで未来を考える必要性を学ぼう。
久しぶりのブックレビュー!
今回は
『撤退と再興の農村戦略』
積ん読状態だったのをやっと読むことができました。
自分の住む山都町は、先日「消滅可能性自治体」の烙印を押されました(それ自体、だから何?って話ですが)。
町内にある集落を見渡すと、たとえば1番の若手が60歳代だったり、ここ数年で住人がグッと減ったりと、限界集落はいくつも見られます。
農村が縮小するのは自明だけど、それは悪いことばかりなのか。
大局観と戦略を持ちながら個別解を考えましょう、というのがこの本です。
一番学んだのは、再興を意識した前向きな縮小もあり得る、という視点。
「うちの集落はもうダメだ」
と無力感にさいなまれる中、
「消滅しないようにもっと若い人を呼び込まないと」
そう考えて猪突猛進するのは、あくまで戦術の話。
便利な場所に人々が移り住むのは、今も昔も当たり前のことであって、それを前提に農村をどうするのか考えなければならない。
役所が何とかしてくれる
自分がいなくなればあとは知ったことじゃない
そんな住民ばかりなら、一気に消滅する流れを指をくわえて見ているしかない。
そして、これからの町(地域)のリーダーは、20〜30年先を見据えた個別戦略を打ち出せる人がなるべきだと思います。
自分たちの未来は、有識者でもなくコンサルでもなく、自分たちで時間をかけて考え行動するしか変わらない。
そう強く思わされた一冊でした。農村の未来について興味がある方はぜひ読んでみてください。
梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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