2021.12.04|農家の日常
天地万象皆我が師
一つ、今日一日、無事に仕事ができることを祈願する。
一つ、豊かな土地の恵みによって、作物を育てていただいていることに感謝する。
私がほ場に行って作業に入る前、毎朝行っているルーティーンがあります。
それは、
『手を合わせる』
こと。
ほ場に到着してから、車を降り、これから作業に入る前。
並んで建つハウスを眺めたあと、しばしの間、静かに合掌。
周りの森の木々が、風に吹かれて笑うのを感じながら。
ハウスの中のトマトの樹がおはようと語りかけてくる声に、耳を傾けながら。
・・・・・・・
そうしてから作業に入ると、身も心も透きとおったような気がしてくるのです。
「農家は作物をつくっているんじゃない。作物ができる環境づくりをしているだけだ」
といわれるのは本当にそうで、常に驕らず、自然の恵みに感謝することが大事だと思います。
自分を育てていただいた先祖に感謝するだけでなく、この地域を守ってくださる氏神さまなどを崇敬する。
その心を大事にしたい。
自分の母校の校歌に、とても好きな一節があります。
『天地万象皆我が師 進まん理想の目標に』
長い時間をかけてつくりあげられた素晴らしい環境で、自分が農業ができることへの感謝だけは忘れないよう、これからもこのルーティーンを欠かさないように続けていきます。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
最新記事
KEYWORDS
