2022.05.13|農家の日常
トマトの葉に水がつく理由
熊本の最高においしいトマト農家、梶原耕藝です。
数日前に定植したトマト。
早朝に観察すると、葉水がついているのがわかります。
そもそも、トマトに葉水がつくのはなぜ?
昼間は光合成によって糖分をつくりだし体内に蓄えますが、夜間は呼吸によって糖分を消費して、CO2や水を体外に出します。
これが翌朝に葉水となって付着しているわけですね。
葉水がつけば、定植したトマトが活着(苗が根を伸ばせる状態)したと判断します。
ただ、たくさんつけばいいというわけではなく、その量によってトマトの生育状況を判断しています。
生長点を中心に、苗の上部に葉水がつく場合は正常ですが、苗の全体に葉水がついているのは多すぎる状態です。
生長速度が速すぎるので、場合によっては生育バランスが崩れることも。
原因は、肥料や水分がが多すぎるためです。
逆に、葉水がつかない場合は、肥料切れや水不足だったりします。
ただし、その日の天気によっても葉水の量は影響を受けるので、このへんはある程度観察眼を養っていくしかありません。
早朝から徐々に気温が上がってくると、葉水が蒸発して消えてしまうので、夜が明けて明るくなった時間には畑に行って、トマトの苗と対話するのが日常です。
子どもの顔よりトマトの方を先に見るのは寂しいですが、健康で美味しいトマトをつくるためには仕方ありません。
しかし、定植してからずっと雨が続いているので、そろそろ晴れ間がほしい。。。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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