2023.05.14|農家の日常
植物共生細菌「エンドファイト」とは
熊本のトマト農家、梶原耕藝です。
「これでさらに高品質なトマトができるはず!」
そう期待しながら、丁寧にほ場に使わせてもらいました。
毎年トマトを栽培しているとはいえ、毎年同じ工程を繰り返しているわけではありません。
品種の選定からほ場の準備、植付けの仕方、使う資材の種類まで、常に試行錯誤をしながら作業内容が変化していきます。
何せ、自分が引退するまであと30回くらいしかトマトをつくれないので、時代の変化や環境の変化にあわせて絶えずアップデートを繰り返す必要があるのです。
今年の変更の目玉は、
『エンドファイト』資材
の導入。
エンドファイトという微生物を、もみ殻をつかって培養したものをほ場に投入していきます。
『エンドファイト』は、土とか植物の体内に生息している微生物の一種で、植物と共生関係を築いている細菌です。
(エンドファイト菌だけでも相当な種類の菌がいるんですが・・)
植物にとってのメリットは、栄養素の吸収を助けてくれたり、病気や害虫から保護してくれる点。
エンドファイト菌にとってのメリットは、植物が光合成で生み出した栄養をもらうことができて、植物がつくる環境下で生存することができる点です。
微生物が作用すれば、植物が本来持っている免疫機能などが活性化したり、生育が促されて病害虫を防ぐことができる。
・・・という効果を期待して、使うことにしています。
ちなみに、資材自体は、自分がつくっているわけではありません。
微生物を長年研究してこられた方が、植物の生長に効果の高い微生物を独自に選抜し、貴重な資材として提供していただくことになりました。
貴重なご縁、本当に感謝です。
土の中には、1gあたり数百万とも数億ともいわれるほどの微生物が存在します。
人間が一生をかけて研究しても、到底解明できないほど深淵なのが、微生物の世界なのです。
農業で大事な土づくりと微生物は、切っても切り離せない関係。
微生物の働きを理解して、その力を生かした農業を実現することが、農業を未来につなげられる最善の方法なのでしょう。
これからのシーズンが楽しみですが、まずは、どんな効果があるのか、資材の性格はどんなものかを検証する年にしたいと思います。
梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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