梶原耕藝

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2020.04.26|新規就農

新規就農者が稼げない理由

「農業を職業にしたい!」

という若い人は、自分の周りでも増えてきている気がします。

特に、今回のような新型コロナウイルス蔓延のような突発的な現象が起こって、今までのように簡単に食料品が手に入らないようになると、

「自分で食料を自給できる農業がやりたい」

と思う人が出てくるのは自然な流れだと思いますし、同じ仲間が増えることは農業界にとってウェルカムです。

あるいは、

「農業は自然と対話できる理想的な仕事」

だと考える人もいるし、私もそう思っています。

一方で、農業をやってみたけど食べていくのも精いっぱい、あるいは、これじゃあ食べていけないと苦労する新規就農者がいるのも事実。

人間は食べ物がないと生きていけない以上、その食料を生産する農業者は、本来もっと儲かってないとといけないはずです。

プロ農家だろうが新参者だろうが、食べ物をつくる人が稼げないのは、大いなる矛盾を感じます。

なぜ農家が稼げないのか。

(もちろんバリバリ稼いでる農家もいるので、すべてがそうではありません)

その理由の一つは、農家が生産スキルを上げることに集中する一方で、販売面が圧倒的におろそかになっているからだと感じます。

そう思う理由は、私もそんな苦い経験があるからです。

野菜をつくったものの売り先に困って、JA担当者に相談して出荷させてもらいました。

当然ながら足元を見られて、高い値段などつくはずはありません。

ただでさえ安い売価なのに、そこからさらに出荷手数料を引かれれば手元に残るお金は・・・😞

それまでの苦労を考えると悲しくなってしまいます。

でも、こんな悲しい経験も良い勉強になりました。

失敗をして「ツイテないなー」で終わるのか、あるいは、未来を見すえて次の改善につなげるのか。

そこが、農業で成功するかしないかの最初の分かれ道だと思います。

・・・ま、農業だけでなくすべての仕事でも言えることですが(;^ω^)

まとめると、

農家が稼げない理由のうち、農家に原因があるものは、

「つくる」に一所懸命で「売る」がおろそかになっているから。

もう本当に肌身でひしひしと感じます。

誰に、何を、どうやって売るのかが曖昧なのに、儲かるわけないですよね。

私も新規就農してまだ4年。

今ふりかえって「こうすれば良かった」「ここが農業で成功するポイントになる」と感じることを、今後も自分の経験から書いていこうと思います。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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