2020.05.15|農家の日常
トマト農家の大事な一番果
トマトに小さな実がつきました!!
トマトの苗を定植してから約1週間、パチンコ玉サイズの実がついています。
トマトの株のなかで最初に咲く花のことを「一番花」、この花が実をつけたものを「一番果」と呼ばれます。
この「一番果」は確実に着果させることがとても大切。

私も就農して、親から
「一番果は絶対に着果させんといかんぞ。」
と口を酸っぱくして毎シーズン言われました。
トマトの場合、一番果に実がつかないと、それ以降の花も着果しにくくなる性質があります。
なぜかというと、トマトは
「自分の体を大きくしよう!!」とする栄養生長という過程と
「実をつけて子孫を残そう!!」とする生殖生長という過程が、
同時並行で進みながら成長していきます。
ところが、一番果に実がつかないと、
「今の環境だと生殖活動がしにくいから、自分の体を大きくさせてやろう~✊」
と考えるのか、2つの生長のバランスが崩れてしまうようです。
よって、実がつきにくく茎葉ばかりが大きくなる、いわゆる「木ぼけ」という状態になりがちです。
だから、一番最初に咲く花は着果させろと言われるわけですね。
ところが、この一番果、そのほとんどが大きくなる前に撤去されてしまう運命にあるのですが・・・
その話は『摘果編』にてご説明します(^^)/
農家にとって、目の前の植物が求めているものを感じとったり、植物の体内で何がおこなわれているのかを知ること、つまり常日頃からの対話がとても重要です。
農業の世界って奥深く、とても難しい。
でも、やりがいに満ち溢れてるなとつくづく感じます!

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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