梶原耕藝

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2020.06.06|農家の日常

トマトの障害や病気について

早いもので、もう既に4段目の花が開花しようとしています。

摘果をして誘引をして、そうこうしているうちに1段目の実も随分肥大してきました。

意外と収穫が始まるのは早いかもしれません。

今日は終日、摘果作業をしていたんですが、いくつか果実に障害が出ているのを見つけました。

↑これは「窓あき果」と呼ばれます。

トマトの果実に窓があいたように中身が見えていることから、そう呼ばれます。

(この果実はちょっと開きすぎですが(;^ω^))

今年は特に2段目の果実に多く見られる気がします。

おそらく、2段目の花芽分化のタイミングで寒い夜がありましたので、低温が原因だと考えています。

↑これは「灰色かび病」に侵された果実です。

茶色く見えるのが、かび。

灰色かび病は、果実だけじゃなく茎や葉にも発生します。

原因は多湿なので、とにかく換気をして湿度を下げるのが大事。

とはいえ、これから夏秋トマトの難敵「梅雨」がやってきて、ただでさえ湿度が高くなるので、最も予防が必要な病気の一つでもあります。

農業は作物が相手なので、どうしても自然環境やその時の気候に左右されてしまいます。

自分が期待していた収穫量が必ずしも確保できるわけではありません。

ましてや、トマトは本来、乾燥を好む植物。

高温多湿の日本では栽培が難しい部類の野菜に入ります。

特に、これからトマトの実が増えて着果負担が大きくなってくると、病気の発生率も高まるので注意が必要です。

でも、目の前に現れた病気や障害に右往左往するのではなく、その原因は何なのか、解決策はどう取るのか。

PDCAサイクルを回しながら少しずつ栽培技術を高めていくのも農家の仕事です。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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