2025.05.11|新規就農
農家を和菓子屋に例えてみたら…
親戚からいただいた饅頭を食べながら、ふと考えました。
農家って、和菓子屋さんに例えたらどうなるんだろう。
たとえば、代々続く農家。
これはまさに、地元に愛され信用されている老舗の和菓子屋。
あんこの練り方にも、もち米の蒸し加減にも、こだわりが詰まっている。
「この味が一番」と信じて、何十年も変わらぬやり方を貫いてきた、そんな職人魂あふれる存在。
一方、新規就農者はというと…突然オープンした新進気鋭のオシャレな洋菓子屋さん。
鮮やかなパッケージ、インスタ映えする苺のスイーツ。
和菓子文化に風穴を開ける、新鮮で勢いのある存在。
では、Uターンして親元で農業を始める人は?
これが実にややこしい。
どう例えたらわかり易いか悩んだ結果…
彼らは、老舗和菓子屋の息子・娘。
東京や大阪などでいろんな経験を積んで、「やっぱり実家で和菓子を続けたい」と帰ってくる。
でも、帰ってきたら…こう言われる。
「余計なことはせんでよか。あんこは昔の味が一番たい。」
抹茶ラテとどら焼きを組み合わせた“新メニュー”は、あえなく却下。
店のロゴを作ろうとすれば「そんなもんはいるか」。
SNS発信を始めれば「スマホばかり触らんで仕事せんか」。
周りは「和菓子屋の伝統をちゃんと守らなん」と理解してくれない。
「なんで帰ってきたんだろう…」と夜な夜なコンビニのプリンを食べながらため息をつく日々。
でも、ふと思う。
「この味を守ってきたのは実はすごいことだ。だったら、自分の感性をゼロから押し付けるんじゃなくて、じっくり溶け込ませてみよう」と。
少しずつ、少しずつ。
あんこの甘さをほんの少しだけ変えてみたり、包装紙を優しい色にしてみたり。
SNSには団子を焼く写真をこっそりアップしたりして。
やがて、お客さんが言うようになる。
「最近、お店がいい感じになってきたね」
Uターン就農者は
「和菓子とカフェの融合を目指す、悩み多き若旦那・若女将」
です。
伝統と革新のあいだで揺れながら、地域に新しい風を運ぼうと努力する存在。
和菓子屋の未来を考えるとき、こうした“リミックス職人”たちの力に、もっと注目してもいいんじゃないかなと思います。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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