梶原耕藝

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2020.10.31|農家の日常

トマトと積算温度

もうすぐ10月も終わろうとしている今日。

トマトを収穫し始めてから5か月以上がを過ぎています。

これからは毎日のように霜が降りるようになって、本格的に朝晩が冷え込むようになります。

そうなると、トマトの色づきも時間がかかるようになってきます。

トマトが赤くなるタイミングは、積算温度によって決まるとされています。

積算温度とは毎日の平均気温を合計したもので、トマトの開花時点からの気温の累積によって、最終的にトマトが色づくようになります。

大玉トマトの場合だと1,000℃くらいで色づきますが、品種や栽培環境などによって多少変わります。

たとえば、1日の平均気温が25℃だと、

1,000℃ ÷ 25℃ = 40日

となり、開花から40日で収穫適期となります。

積算温度ですので、当然ながら夏と冬では成熟に要する日数が大きく違います。

たとえば、夏は気温が高いのですぐに色づきますよね。

次から次に色づいていくため収穫に追われて、夏は本当に大変(-_-;)

色づきが早いぶん、甘みを蓄える期間も短くなるので、どちらかというと酸味が強いトマトになる傾向があります。

トマト農家は、この積算温度を念頭に置いて、いつまでの開花であれば収穫可能なのかを逆算しています。

うちの栽培環境だと、11月中旬くらいまでが収穫可能なシーズンなので、そこから逆算して9月下旬以降に開花したものは収穫に間に合わないだろうと判断できます。

もう少し暖かい日が長く続いて積算温度が重なっていけば、今なっているトマトがムダなく収穫できるので、もう少し暖かい日が続いてほしいところです。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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