2021.11.09|農家の日常
なぜ直販をするのか①
農家がお客様に直接販売する。
これは思った以上に大変な作業です。
お客様から商品のご注文がきた時は、ほ場に行って作業する時間を割いて、商品発送の準備をしなければならない。
市場出荷であれば良い作物をつくることに専念するだけで良いけれど、直接販売するのであれば、お客様の満足度を最大化することも常に意識しておかなければならない。
商品に不備があったり、接客ミスがあった時のリスクは、全て自分が負わなければならない。
それでも直接販売に取り組みたいのはなぜか。
JAなどに出荷する一般的な方法は、手数料を抜かれるリスクを差し引いても、規格に合う作物であれば全量買い取ってくれるので、確実に現金収入を確保できるという大きなメリットがあります。
万が一の際のサポートも充実していますし、生産活動に専念したい農家からすれば、この合理的なシステムに乗らない理由はありません。
一方で、自分の作物がどう評価されているのか、どんな人が食べているのか、知りたいのも農家の本音だと思います。
その「本音」が、生活のために無視できる程度の小さなものなのか、あるいは、多少何かを犠牲にしてでも手に入れたいものなのかが、直販に取り組むかどうかの分かれ道になります。
どちらが良い悪いの話ではなく、これは自分が志向する農業の違いです。
直販に取り組もうとした場合、次に考えるべきは
「販路をどうするのか」
です。
道の駅や直売所で販売するのもあるし、インターネット上で販売する方法もある。
マルシェに参加して対面販売するやり方もある。
それらの中で、自分の出荷体制に合ったやり方を取れば良い。
私が住む山都町は中山間地で、都市部にはあまり近くないので、インターネットを活用した販売が最も適していると判断しました。
ところが、いざ直販を始めてみると、想定どおりですがいろんな壁や悩みにぶつかることも出てきたのです。
(続く)
梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)
1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!
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