梶原耕藝

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2021.05.28|農家の日常

トマトの着果数を維持するべきか?

長雨と低温の影響を強く受けてしまったトマト。

本来であれば、活着(=植物が根付いて生長すること)してどんどん土中の水や養分を吸い上げて生長していく時期です。

しかし、一部の苗は下葉が枯れてしまい樹勢が衰えていることから、生長のスピードがかなり緩やかです。

この時期ならぐんぐん伸びていくはずのわき芽も、ジッと生長を止めています。

そんな状態でも、トマトの樹はがんばって実をつけています。

「トマトの一番花は着果させなければならない」

というのは、トマト農家であれば誰もが耳にする言葉。

以前、ブログにも書きました↓

ただし、ここまで樹勢が衰えると、果たして着果させたまま生長させる方が良いのかどうか、判断に迷います。

大玉トマトの場合、通常なら第1果房は3~4個程度にそろえるんですが、着果数が多ければそれだけ樹への負担が増えます。

樹勢が衰えたトマトの樹に関しては、第1果房は1~2個に抑制して、体力の維持に力を使わせた方が良いと判断しています。

もちろん、そのぶん初期の収量は減ります。

しかし、これから数か月の間、樹勢を維持し続けることがもっと大事なポイント。

そのためには、1株1株ずつ樹の様子を観察し、草勢の強弱や花芽の付き方などを見ながら、着果数を考えたり水・肥料の管理を考える。

数か月先の樹の様子をイメージする。

とにかく、現場で頭を働かせることはたくさんあります。

梶原耕藝 代表梶原甲亮(かじわらこうすけ)

1976年生まれ(43歳)。熊本県山都町在住。代々続く農家の7代目。九州大学法学部政治学科を卒業して熊本県庁に就職。子供が生まれ、食への関心が高まると共に「安心安全な食べ物を届けたい」「農業を夢のある仕事にしたい」という想いでUターン。現在、3兄弟の父親として日々学びながら農業を取り組んでいます!

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